その他の哺乳類(ウサギ、ハムスター、モルモット)

ウサギ

ウサギは後腸動物であり、食糞をする生き物です。また、後肢の力が強い反面、股関節を脱臼しやすい動物です。
最も多い疾患は、消化器疾患と不正咬合です。また、子宮疾患が多く、そのほとんどは腺癌(悪性腫瘍)であり、発見が遅れると全身に転移する可能性があります。
最近では、犬猫同様にウサギも避妊手術を行うことが多いです。

ハムスター

ハムスターは、草食に近い雑食性で、夜行性の生き物です。また、縄張り意識が強いため基本的には一匹で生活します。
最も多い疾患は、皮膚疾患です。予防には、定期的な健康診断と適切な環境づくりが必要です。

モルモット

モルモットは、穏和で穏やかな性格をしており、通常は群れで生活をする生き物です。
別名、テンジクネズミ、ギニアピッグなどと呼ばれています。
特徴として、前足の指の数は4本であるのに対し、後足の指の数は3本です。
最も多い疾患は、ビタミンC 欠乏症と不正咬合です。特に、ビタミンC は体内で合成できないことから、食餌から十分に摂取できないと不足しやすいです。 また、雌だけでなく、雄にも乳腺腫瘍が見られることがあります。

鳥類(インコ、オウム、ブンチョウなど)

鳥類

鳥は羽を広げると体⾧の倍ほどの大きさになる生き物です。ケージ飼いの際には、大きめのものを用意するのがよいでしょう。また、エサについても、栄養バランスを考えながら、専用のフードや有機野菜で調整することが好ましいでしょう。
多くみられる疾患は、卵詰まりや不正咬合です。特に鳥類は、産卵期に血中カルシウム量が著しく低下します。くちばしは常に伸び続けているため、定期的に整えてあげましょう。

爬虫類(トカゲ、ヘビ、カメなど)

爬虫類

爬虫類は変温動物であり、常に一定の温度を保てる飼育環境を整えましょう。
健康なトカゲ等は定期的に脱皮しますが、時折脱皮不全になることがあります。脱皮を手伝うなど適切な対応を心がけてください。また、日光浴や温浴は定期的に行うことで、脱皮不全以外にも、骨の病気を予防することが可能です。
鳥類同様、卵詰まり・卵墜・卵塞、これらに併発して腹膜炎を起こすことがあります。他の動物と比べ、体調の変化には細心の注意を払うことがよいでしょう。